軟鋼線材とは、鋼中に含まれる炭素量が0.25%以下の炭素鋼線材の事で、『鉄線,亜鉛めっき鉄線などの
製造に用いられる軟鋼線材』として規定されています。
軟鋼線材は通常の鋼製線材と比べて炭素量が少なく、伸びが大きくなる傾向があります。
そのため、高度な品質・強度が求められる冷間加工用には不向きです。
●名 称 軟鋼線材 ●英 名 Low carbon steel wire rods
●規 格 JIS G 3505(2004) ●主な鋼種 SWRM10
●用途例 釘・木ネジ・割ピン・リベットほか多種
種類及び記号とその成分
種類の記号 | C | Mn | P | S |
SWRM 6 | 0.08以下 |
0.60 以下 | 0.040 以下 | 0.040 以下 |
SWRM 8 |
0.10以下 | |||
SWRM 10 |
0.08~0.13 | 0.30~0.60 |
||
SWRM 12 |
0.10~0.15 | |||
SWRM 15 | 0.13~0.18 | |||
SWRM 17 | 0.15~0.20 | |||
SWRM 20 | 0.18~0.23 | |||
SWRM 22 |
0.20~0.25 |
SWRM(軟鋼線材 JIS G 3505)とSWCH(冷間圧造用炭素鋼:線 JIS G 3507-2)では、化学成分だけを見ると
同じ値となっています。
しかし、SWCHには機械的性質(引張強さ・絞り)が記載されていますが、SWRMには記載されていません。
軟鋼線材は強度にばらつきがあるなど、品質的に高度を要求される冷間加工用には不向きとされます。
JIS規格では 木ねじの場合のみで、それ以外はほとんど冷間圧造用炭素鋼線の使用が推奨されています。
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