広く使用されているステンレス鋼ですが、様々な原因で熱が発生しおねじとめねじが完全に
取り外せない状態になってしまうことがあります。これを焼き付きやかじりといいます。
多く使用されているオーステナイト系ステンレスによく発生し問題になる可能性があります。
① | 摩擦係数が大きい。(普通鋼の約2倍) | ② | 熱伝導率が小さい。(普通鋼の約1/3倍) | ③ | 熱膨張率が大きい。(普通鋼の2倍) |
① | 締付け面とボルト・ナットの摩擦面が平行でない。 | ② | 締め付け限度(トルク・軸力)が異常。 | ③ | ねじ部の表面粗さが大きい。(打痕も含む) | ④ | 切粉などの異物が入っている。 |
焼き付きは上記の単一要因だけでなく複数、あるいは締付け方法など相乗的なものから発生するものと
考えられます。焼き付き防止に先立って原因を確実に把握して対処することは非常に困難です。
したがって、焼き付き防止の対策としてトルク係数を小さくすると焼きつきが減少することから
潤滑性のあるフッ素系樹脂コーテイングを施しねじ部の摩擦を小さくする焼き付き防止策が
多く取られています。
ステンレス鋼の分類/ オーステナイト系/ フェライト系/ マルテンサイト系/ ステンレス鋼の磁性/
ステンレス鋼の焼きつき/ 一般熱処理の種類/ 表面熱処理の種類/ その他の熱処理/
鋼について/一般構造用圧延鋼材 “SS材”/軟鋼線材/機械構造用炭素鋼材/冷間圧造用炭素鋼線材/
硫黄及び硫黄複合快削鋼鋼材/機械構造用合金鋼鋼材/ばね鋼鋼材/炭素工具鋼鋼材/冷間圧延鋼板及び鋼帯/高温用合金鋼ボルト材/・・・近日掲載予定